最強の格闘技は?
書籍「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか

著:増田俊也 2011年



最初、この本を手に取った時、その分厚さに驚いた。

おおよそ700ページ。上下二段。通常なら上下巻に分ける分量。

私は長い本を読むのが苦手で、上下巻の小説を読み終えるのに、足掛け10年かかったこともある。

しかし、この書籍は、ほぼ一気に読み終えました。





一言で言えば、不世出の柔道家「木村政彦」を取材したノンフィクション。


単なる伝記には止まらず、格闘技の技術的な記載が多いのもうれしい。



通常の人なら、確実に体が壊れるであろう鍛錬の日々も凄いが、

(まぁ、エリート中のエリート、トップ中のトップになる人ですから、

一般から考えると狂気としか思えない鍛錬の日々)


出てくる登場人物達も凄い。


師匠の「牛島辰熊」や教え子の「岩釣兼生」

「力道山」「大山倍達」「グレイシー一族」「塩田剛三」「植芝盛平」「「ジャイアント馬場」・・・



「岩釣兼生」という名前は、あまり聞きなれないかもしれませんが、

おそらく、読後、最も記憶に残る名前になると思います。



高専柔道の技開発合戦の記述も非常に面白いし、

力道山との対決の詳細も詳しく書かれています。

漫画「空手バカ一代」で大まかな流れは知っていましたし、

他の書籍でも取り上げられることが多いですが、

私が読んだ中では、この本が一番、詳しい。





まぁ、格闘技、総合格闘技、異種格闘技戦、最強・・・

この辺に興味がある人なら、必読の書籍だと思います。

いや、定番になるべき書籍であると思います。



そして、この書籍最後の方に、

なんと、昭和50年代に「闇の?地下格闘技大会」が実在したとの記載があります。


現在存在し、「地下格闘技」と銘打っているが全然アンダーグラウンドではない、

セミプロ・レベルの選手やアマチュアが参加する大会とは違い、

裏の世界?の人達が主催した?大物格闘家が「なんでもあり」で戦う大会だったようです。



その大会で、チャンピオンだったのが「岩釣兼生」だったそうです。





この書籍の結論?として、

著者は、

「実は本当は木村政彦が勝っていた。という結論を導こうとして書き進めたが、

引き分けの密約があるので練習もせず、大酒を喰らい、力道山の本気モードにも迅速に対応できなかった木村政彦は、

やはり負けたのだ」としていましす。



でもねー。

引き分けにするというルールがあったのですから、

試合に関して、そのルールを破った力道山は「反則負け」だと思います。



どちらが「強い」とかいう問題ではなく、武道精神がどうのという問題でもなく、

試合としては、ルールを守れなかった力道山の負けだと思います。



・・・って言うか、もしこの書籍どうりであるなら、

力道山が空手チョップOkで、木村政彦が打撃なしなんて、もうルール設定の上で、力道山が逃げ腰。

(木村政彦は空手も特訓していた時期があった)

本気モード対決突入にそなえて、力道山が有利な展開を考えていたとしか思えません。


引き分けにする意思があるなら、より派手な戦いを見せた方が、興行的には成功。


また、間に入った人たち(仲介者?)も、力道山の覚書の提出を問題視していなかったことから、

グル?であったとも考えれます。

って言うか、著者が「はっきりとは書かないが、読者がそう判断するであろう書き方」をしたのか?



どう考えても、「再戦」が本筋。


しかも、最初の約束では、連戦が大前提だったのでは?


なにやら、大掛かりな、プロレス界やその周辺全体を含めた陰謀の匂いがするのは、

私だけでしょうか?







トップページへ


世界の格闘技・種類・一覧
パンチ連打あなたも1秒で10発打てるようになる?
貫手ーNUKITEーHP貫手考察
youtube内動画
・・・・・1秒で10発・・・・・貫手板割り・・・・・片手腕立て伏せ・・・・・1秒で10.5発・・・・・



inserted by FC2 system